カテゴリー「転がしお銀 4話~6話」の4件の投稿

2007年3月24日 (土)

7.広之進の手がかり

狐に取り付かれた宗太郎を皆が押さえつけたとき、宗太郎が暴れ、押さえていた八十吉は、宗太郎の太ももに鍵方の傷があるのを見つけます。

息子を切腹においやった仇、山本広之進の少ない手がかりは、

中肉中背

太ももに鍵方の傷

深川にいるらしい

泳ぎがうまい

の4点です。

そのうち、三つまで宗太郎と一致してしまいました。宗太郎への疑惑は募ります。ただ、広之進は、遊女に入れ込み、その遊女を身請けするために藩の金を横領、そのまま遊女と逃げてしまったわけですから、そこまでして手に入れた女と、一緒に暮らしていないのはおかしい。八十吉の疑念は確信とまでは至りません。

残りの一点、泳ぎがうまいかどうか・・・。宗太郎に惚れてるお銀の気持ちを思うと、「頼むから泳げないでくれ」と、八十吉は祈るような思いでいます。

そんなおり、長屋の大家は、お銀に惚れてる跡取り息子、初市郎を思い、人を雇い、お銀を化け物に襲わせ、そこをカッコよく息子に助けさせ、宗太郎に向いているお銀の気持ちを、初市郎に向けさせようと企てます。

夜道、堀端で、河童の化け物に襲われるお銀。そこへ助けに入る初市郎。しかし、騒動のすえ、お銀も初市郎も、河童も皆、お堀に落ちてしまいます。・・・河童につかまってひきあげられる初市郎。お堀の真ん中で苦しげにおぼれるお銀。

そこへ、母の具合が悪く、医者を呼びに走っていた宗太郎が通りがかります。堀に飛び込む宗太郎。

お銀を抱えると、

「お銀さん。も~う大丈夫だ」

と、見事な泳ぎでお銀を助けます。

堀端でお銀は「ありがとう。こわかった・・。」と宗太郎の胸に頬をよせます。

宗太郎はお銀を暖めます。

そして、医者を呼びにいくからと、先を急ぐ宗太郎。

「お母さんどうかしたの」とのお銀の問いに、静かな笑顔で頷くと、くるっと振り向き走り出す・・・。

これ、もう、笑っちゃうくらいカッコイイ役回り・・・。登場シーンにもありましたっ。優しく助けに来た後、さっと消えるって。ヒーロ系王子様爽やかキャラが戻ってきた宗太郎って感じです。

最後の振り向く時の笑顔なんて、女子のハートを持ってく気満々な演出だったりしますが、・・・まんまと持ってかれちゃってるので何も言えません・・・ハハッ、お見事。。。

さて、泳ぎがうまいという、山本広之進の4つ目の特徴まで、合致してしまいました。八十吉は宗太郎への疑いを深めます。

おりしも、八十吉やお銀が、山本広之進のことを嗅ぎ回っていることを知り、事件がまた蒸し返されることを嫌った高代藩江戸詰めの武士達が、お銀達が住む深川の見回りを強化します。

偶然、高代藩の二人の武士の姿を見かけた宗太郎。表情がさっと曇ります。「岩田様と、工藤様・・・」やばいっって、感じで身を隠す宗太郎・・・。二人の武士の名を知っている宗太郎は、やはり高代藩と深いつながりがありそうです。

一方、お銀は広之進が通っていたという女郎屋から、広之進が見受けした女がおゆうという名で両国に親の家があること、広之進の太ももには鍵方の傷などなく大柄で身分の高いお武家様のようだったという話を聞きつけます。

お銀達が聞かされていた広之進の特徴は嘘だったのか?それとも女郎が相手した男は広之進ではなかったのか?

宗太郎はお銀の仇相手の広之進その人なのでしょうか。物語は化け物騒ぎから一転して、ミステリーの要素を深めていきます。

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2007年3月22日 (木)

6.武田真治の狐憑き

宗太郎に狐がついた!

五話のタイトルです。

すでに、宗太郎様の魅力にずるずる引き込まれている私。

最初から、めちゃくちゃ期待して見ていたのですが、想像以上。

武田宗太郎やってくれました・・・。

もうね、びっくりしちゃったんですよね。それまでは、影のある役どころ、もしかしたら、あの役者さんでも、この役者さんでも、それなりに格好よくはまっちゃうのかな、なんて想像してたりしてました。

でも、この狐憑きは・・・難しいと思う・・・。下手すると気持ち悪くなっちゃったり、下品になったり、はては馬鹿馬鹿しくなっちゃったりしそうだもん。

宗太郎の狐憑きは、完全にいっちゃった眼と動作でありながら、どの場面も色っぽくて美しい。

皿の味噌を野獣全開で(狐がついてるお芝居なんだからしょうがないか)ぺろぺろ舐めながら、「味噌を売ってくれぬか。朝から味噌が食いとうてしょうがない。」と、四つん這いになって、飛び回り、カメラぎりぎりのアップで低くうなり声あげたりする・・・。

そうかと思うと、狐がついてるのにかこつけて、梅弥に「私のところへはもう来ないでくれ。来てもらっても親切にされても気持ちには添えない」と別れを告げちゃうあたり、宗太郎さん悪い人・・・。

この梅弥を見る目つきも、普段はどこか悲しげな柔らかな瞳なのに、この時は、斜めに見下げる感じの流し目で、思いっきり色っぽい・・・。セーブしてた色っぽさも全開にしちゃってる・・・。

「・・・私は母上の病を治すためだけに生きてまいる!きつねがそうせよと言うておる。私は大金持ちになる。きつねがそういうておる!]

吐き捨てると、低くはじまって、思いっきりいっちゃってる感じの高笑い・・・。

この高笑い・・・この後武田君の出演作を見まくる私は、何度かこの高笑いに出会いました。

声の高さがね。いいんですよね。もう少し高いと女っぽくてうるさい感じになっちゃうし、低いとおじさんっぽいし・・・。武田君の高笑いはいいんです。高笑い一等賞をあげちゃいます。(って、何様って感じですね。スイマセン・・・)

黄泉の帝王トート役でも、この高笑い聞けたのかな?(私は残念ながら、未見です。見たかったぁ~(泣))

で、見事に狐憑きの演技をした宗太郎。大家さんをして、

「あの目つき見たかよ。お武家様の宗太郎様があんな芝居できるはずがない。ありゃ、本物だよ」と言わしめてしまいます。

この台詞、最初から脚本にあったのだとすると、演じる人にとっては、結構プレッシャーじゃないですかね・・・。

宗太郎も化け物の被害にあったのだから、この長屋、本当に祟られてるんだ。お払いしなきゃって感じで疑いは晴れてしまいます。

で、舞の海さん演じる番頭さんに、相撲技で投げられ、皆に押さえ込まれ、きつね出てけと、さすられて、お銀が仕掛けた狐の毛玉を口からだし、狐はでていきました~。

この狐憑きの大芝居、池内じゅんこさんや、伊藤四郎さんなどの大御所の前で、演じきっちゃうわけですが、カットかかった後、どんな感じなんでしょうか。皆、素で唖然としちゃったんじゃないかな?御本人はどんな風なんですかね。・・・知りたい・・・。なので、NHK様には是非、舞台裏とかNGシーンとかいっぱい入れたDVDを発売してほしい・・・と思うのでした・・・。

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2007年3月20日 (火)

5.秘密

「すべて自分の仕業・・・。」

爆弾発言をする宗太郎。

それに対し、お銀は涙を流しながら、

「宗太郎さんなんか大嫌いだ!そばにいたくもない」となじります。のぞむような生き方ができない人、息のつまる毎日を送っている人の方が多いと、皆その中で小さな楽しみを見つけて生きている・・・。自分だって、嫁ぎ先をいじめられて追い出されたこと、お雪ちゃんなんて、あんな幼くて母に死なれてるのにけなげに頑張っている。それでもみんな、宗太郎さんのように、人を脅かしたりしないと・・・。

宗太郎は、泣きながら訴えるお銀を抱き寄せます。

そして、遠い眼で、

「何ゆえ、お銀さんにうちあける気になったのか・・・。」と、つぶやくのです。

小さくても懸命に生きるお雪、他人のために化け物になってまでお雪を励まそうとしているお銀を見て、自分を恥じたと、

「今、ここで打ち明けたかった・・・。」と告白するのです。

そんなこと言われた時には、お銀さん、いちころです。

お銀は、このことは誰にも言わないと誓います。

「そばにいたくもないくらい嫌うておるのに、だまっていてくれるか」と宗太郎。

お銀は、「二度とやらぬというのなら、好きになりました」と答えます。

「顔も見たくないというたのに、好きといってくれるか」と言ったあとの宗太郎の笑顔。

これは、もうなんていうか少年の笑顔です。クールな宗太郎のはずが、この一瞬だけめちゃくちゃ可愛い。

お銀は、宗太郎が自分だけに、心情を吐露してくれたのが嬉しくてたまらない。さっさと仇討ちすませて、宗太郎さんと所帯を持ちたいと、山本広之進(仇相手の武士)探しに本腰を入れることとなります。

自分だけが好きな人の秘密を知っている。そういうのって、テンションを高めたりしますもんねえ。お銀さんと宗太郎はもう、相思相愛って感じです。

でも、この秘密、二人だけのものではありません。この二人の様子を、こっそり梅弥が聞いていたのです。

長年なじんでいたはずの自分には告白してくれないのに、お銀には弱さをみせる宗太郎。梅弥は焦って、宗太郎に「所帯を持とう」とせがみます。

宗太郎は「私は所帯をもてるような男ではない」と、梅弥に手をついて謝ります。「お銀さんに惚れたね」と梅弥。それに対し、宗太郎は「いいむすめだと思うが近付く気はない」と、誰とも所帯を持つ気はない意思を告げるのです。

このあたり、梅弥に対する態度。けっしてきつい表情で断るわけじゃない。理由は言えないけど、所帯をもてぬ身であること、所帯を持つつもりもないのに、ずるずると関係を続けた不実を謝るのですが。丁寧で他人行儀な口調は、梅弥にとっては、かえって残酷です。さっきまでお銀にあんな無邪気な笑顔を見せてた同じ人とは、思えない・・・。

宗太郎の梅弥に対する態度・・・。これには最後まで愛のようなものは感じません。お銀に「息のつまる生活に風がほしかった・・・。」と、化け物騒動をおこした気持ちを打ち明けていますが、梅弥との関係は、宗太郎に風を呼ぶものではなかった・・・。周りを傷つけることで、自分の中に風穴を通そうとしていた宗太郎。お銀にそれを恥じた今、梅弥との関係をも断たなくてはならないと決心したのでしょう。梅弥さん・・・可哀相・・・。

所帯を持てるような男ではない。

更に深い事情がありそうな宗太郎。

梅弥は、宗太郎が自分を捨て、お銀と一緒になろうとしているのだと思います。そして、そんなことは死んでも許さないと、天狗のお面などの化け物の扮装に使った小道具を、わざわざ宗太郎のふろしきに包んで、長屋の人目のつくところにおくのです。

当然、疑いは宗太郎に・・・。大屋のおかみさんは、宗太郎に長屋から出ていってもらおうとの剣幕です。宗太郎ピンチ!

でもそのおかげで、私は宗太郎の狐つきの大芝居を見ることができました。この回から録画できたことは、ラッキーというか、これがとにかくすごかったんですよね。

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2007年3月19日 (月)

4.宗太郎の正体

お銀さんや、宗太郎の住むこの長屋では、物の怪が折々出没し、それを恐れた住人がどんどん引越していったりしています。

貞淑な大工の妻を演じる片桐はいりさんが天狗に襲われたり、花売りの町人、井岡弘樹さんが豆腐小僧に脅かされたりしてます。

用心棒的に頼りにされているのが、剣の腕前が相当らしい宗太郎。

そんな中、舞の海さん演じる元相撲取りの番頭の娘、お雪が失踪します。物の怪の仕業ではないかと騒ぐ長屋の住人達。宗太郎の表情が曇ります。

結局、お雪は死んだ母に会いたくて、物の怪でもいいからと、夜中になるまで川辺で母の亡霊が現れるのを待っていたのでした。

幼いお雪を不憫に思い、お銀は母の幽霊の扮装をし、川辺に現れ、お雪を喜ばせようと提案。長屋の住人も協力。お雪も母の手に抱かれることができ満足します。必死にお雪のために母を演じたお銀を見て、宗太郎は、心を動かされたのか、話があると、お銀をひきとめます。

恋の告白かと、ときめくお銀。でも、宗太郎の口からこぼれた言葉は・・・。

「今まででた化け物、なにもかも、・・私がやった。」

ここからは、ビデオを録画しています。もっと早く録画しておけばと、今は後悔です。こんなに、はまるとは思わなかったし、再放送がまったくないなんて、思いもしなかった・・・。

宗太郎が、お銀にだけ、と心中を打ち明けます。

「私は侍として立派な働きをしたいという夢があった。そのためとあらば、いかなる骨折りもいとわずに生きてまいった。だが、今となっては、来る日も来るひも母の世話だけだ・・・。私は、このような生き方をのぞんでいたわけではない。だが、この暮らしから抜けでることなく死んでいくのかと思うと、耐えられなかった・・・。息がつまる毎日に風がほしかった・・・。」

介護の憂さ晴らしに、人を脅かして楽しむ・・・というのは現実だったら、立派な犯罪です。。。でも、この弱さが宗太郎の魅力なんですよね。

宗太郎が母の介護をもくもくとし、女もよせつけず、長屋の住人を危機から救い、たくみな剣術で悪代官をやっつける!なんて話だったら、見続けなかったかもしれない。そもそも武田くんにはそんな役の依頼は無さそうだし、たとえあっても受けないかな・・・とは思いますけど・・・。

そんなわけで、だんだんとダークになっていく宗太郎様。でもこういう二面性を持った役柄・・・武田真治は、ほんと、はまります。

実はこんな悪いことしちゃってました!っていう告白・・・大好きだったりします。最近では「神はサイコロをふらない」というドラマで、ニートの青年役だった菊坊の武田君。何も知らない顔して、事件をちゃかす裏サイト運営してて、それがばれた時に見せた表情が、なんともツボでした・・・。

宗太郎様の二面性は、更に三面にも四面にもなっていくのですが・・・。

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