15.宗太郎の笑顔
ここで、ちょっと物語を逆戻りしてしまいます。
というのは、親切な真治ファンの方が、転がしお銀のDVDを送ってくださいました。それで、私は、夢にまで見た1話から3話までの宗太郎に会うことができました。生き別れた大好きな人に再会できたときは、きっとこんなだろうと思うくらいに嬉しい出来事でした。
記憶の中の宗太郎登場シーンそのまま、爽やかな王子様宗太郎です。
前回、前髪が増えてきているような・・・と書きましたが、やっぱり。
登場シーン、前髪ほんの少しで・・・後ろ髪きっちりきつく結えてありました(笑)。そのせいか、後半部分より、めちゃめちゃ若くみえる・・・。少年みたいです(笑)。御法度の沖田のいたずらな感じを失くした風かな?
そして、忘れていたんですが、笑顔、多いのです。
母上は病気のせいで、とても我侭で、宗太郎が差し出した茶碗を投げ捨てたり、宗太郎が楽しそうに長屋の人と話したりすると、「自分だけ楽しそうにして!」と癇癪を起こしたり・・・厠やに連れていくために始終、母上を抱きあげ運んだり、洗濯物・・・炊事・・に追われ・・・ほんとうに可哀相な宗太郎さんなのですが・・・そんな中でも笑顔を絶やさない・・・。どんなに大変な時でも、お銀ににこっと微笑みかけます。
お銀さん、惚れるはず・・・。私も惚れるはず・・・。
それに対し、梅弥とのシーンではいっさい笑顔なし。鬱屈とした冷たい表情で・・・(それだからか、ガラス細工みたいにきれい・・・)で、記憶にあるより、色っぽかったです・・・。なぜか記憶から飛んでいたのですが、赤い梅弥の襦袢を素肌の上にかけて腕枕して寝ている姿なんて・・・こんなのありですか?
ショックが強いと記憶って飛ぶものなんですかねえ。(笑)はじめて見た気がしました。(笑)ドキドキさせられちゃった・・・・・。(笑)
それから好きなシーンがありました。
病気のため、つい我侭になってしまう母上は、宗太郎に申し訳なく思って、早く死んでしまいたいとさえ思っています。「申し訳ない」と言ってしまうと自分が余計みじめになってしまいそうで、宗太郎にやさしくできないでいます。我侭でいることで、尊厳を保っているというか・・・・。そんな自分に自己嫌悪していたりして・・・悲しいです・・。そんな母上を宗太郎がおぶさって、散歩にでているシーンです。
母「帰る!帰る!」
宗「外に出たいというたからお連れしましたのに・・・」
母「帰る!もういい。帰る!」
宗「分かりました。帰ったなら、温かい粥を作りますからな。」
母「粥ならいらぬ。粥はもうたくさんじゃ・・・。」
宗「・・・またそのような我侭を・・・」
母「・・・宗太郎・・・私がはよう死ねばいいと思うておるのだろう」
宗「馬鹿なことを・・・宗太郎は母上がいてくだされて、どれほど幸せか」
母「嘘をつくではない。私がいるゆえ、所帯が持てぬ。私がいるゆえ金もかかるではないか」
宗「構いませぬ。私の、母上なのですから・・・。」
母「嘘をつくではない。夜中に叩き起こされて、腰をさすれの、厠へ連れてけなど、気の休まる暇がないではないか」
宗「かまいませぬ、私の母上なのですから」
母「嘘をつくではない。はよう死ねばいいと思うておるのであろう」
宗太郎は穏やかな表情で、夕陽を見つめます。
宗「私が幼少のおり、母上は私の手をひいて、夕焼けの下でずっと立っておったことがあった。家に帰ると父上が酒を飲んで殴るゆえ・・・父上は江戸詰めになられて日も浅く、なにかとご苦労が多かったのに相違ござらん。女房、子供に当たるばかりでした。・・・それにしても母上は辛かったであろう。
いつも宗太郎のかわりに殴られて・・・。母上は、やっと我侭がいえる暮らしになったゆえ、何の遠慮も要りませぬ。・・・粥が嫌なら、芋を煮ましょうな・・・」
母は泣きながら、「宗太郎の背中は、硬くて痛い・・・宗太郎なんかにおぶさるんじゃなかった・・・」と駄々をこねます。
怒るでもなく、母をおぶい、歩く宗太郎・・・。
このシーンがあったから、後の妖怪騒ぎの真相も、母の死に対する錯乱も宗太郎の気持ちになって、より心に沁みたんだと思います。
穏やかだけど、心のこもった宗太郎の語りが・・・とても好きです。
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